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光受寺通信を文章でよむ

 

光受寺通信を「文章で読みたい」とリクエストがございましたので、
「住職のはじめの一節(序文)を」
そのまま文章でもお楽しみいただけるように追加ページを作成いたしました。

   
  • 2021年10月05日執筆
  • ありがとう

    「ありがとう」の反対語はなんだろう?仏教的な意味合いを含ませて言うならば「あたりまえ」という言葉が適切のように思えます。私はかねてからこの世の中に「あたりまえ」のことなど何一つないことを、実生活を通して感じてきました。それは私がこの世に生を受けたことから始まり、その後の私に関わる全てのことがらが「有り難い」ことの連続によって、今の自分を成り立たせているということを思うからです。

    「有り難い」とは、そう有ることが難しいということ。様々な「有り難い」ご縁によって生かされ続けているにも関わらず、私たちはそんな自分を顧みることもなく、すべてを当たり前のこととして受け止め、不平不満ばかりで生きているように思えます。感謝という言葉も自分の都合で使っていることが多いようで、都合の悪いことに感謝の思いをいだける人は稀ではないかと思われます。

    都合の良いことも悪いこともすべてがご縁。すべての事が「有り難い」という世界に生かされるのです。そう思う時、あの妙好人さんたちの、どうあろうとも「ありがたや、ありがたや」の喜び声が、お念仏となって聞こえてくるのです。

    お念仏は何かと問われれば、まさにそれは「ありがとう」の心ではないかと思われてくるのです。


     

  • 2021年09月07日執筆
  • 未来を想う

    コロナ感染拡大は止まるところを知らず、ますます深刻さを増してまいりました。先月はワクチン接種も進み終息の気配が感じられたものの、ついには岐阜県も緊急事態宣言が発令されるまでになってしまいました。先の見えない状況に不安ばかりがつのります。思えばおよそ2年前、このウイルスが蔓延し始めた頃には誰かが「2~3年は続くでしょうね」と言っていたことを思い出しますが、どうやらその通りになってきたようであります。

    さて、これから地球変動による自然災害の問題も抱えながらの私たちの未来には大きな課題が立ち塞がっているようです。今、まさに人間の飽くなき欲望が作り出してきた地球の姿に、緊急事態宣言が発令されていると受け止めるべき時なのです。生きとし生けるものすべてのものが、この地球というグランドにおいて、バランスを取りながら共生していくための、極めて具体的でかつ恒久的な道筋を模索していかなければいけないのです。

    地球は人間だけのものではないのです。その自覚と謙虚さを忘れてはならないことを教えてくれるご縁となったのはコロナであり、様々な自然災害であったように思われます。静かに思案を巡らしましょう。地球と私たち人間の未来のために。


     

  • 2021年08月10日執筆
  • ありがとう。ARIGATOU。

    複雑な問題を抱えながらも、オリパラの開催が行われることとなりました。23日の開会式には世界各国のアスリートたちが国立競技場に一同に集まり、一国一国が紹介され入場してくる選手たちの表情を見てみていると「ああ、ほんとうに開催できて良かったな」と思いました。この日を目標に力を尽くしてきた選手の皆さんの願いや、陰で支え続けてきた多くの人たち願いが大きな力となっていることを実感させてくれたセレモニーでもあったように思います。

    もしここ日本において、オリパラが開催されていなかったとしても、多くの人は様々な社会情勢からすれば仕方がないことと納得することでしょう。私自身もつい最近までは「今オリパラどころではないでしょう」と強く思っていた一人なのです。しかし、開会式に先立って行われていたソフトボールの試合を始めとして、多くの種目が開催される中、それぞれの選手の活躍や、その背景にあったもの、あるものを紹介され知ることによって、スポーツそのものが持つ意味や理解も深まり、単なる勝った負けた、金だ銅だと言うだけのものではないなと強く感じられました。

    生きる力と未来を拓いていくことの重さを、コロナを「縁」としてオリパラに教えられているようにも思えました。


     

  • 2021年07月08日執筆
  • 生きること

    最近、コロナの関係もあって自宅で過ごす時間が多くなりました。もったいないことには人生の
    退屈をテレビで紛らわしている次第です。
    そんなある日、テレビのコマーシャルの多さにいらいらしながら、あちこちチャンネルを変えてい
    たのですが、お花できれいに飾り付けられた帽子をかぶり、ピンク色のお洋服を見事に着こなし、お
    花畑を車を引いて、ゆっくりお散歩しているおばあさんの姿が目に飛び込んできました。
    年齢は 92 歳才だということを聞いて大変驚きましたが、ここを訪れる人たちに「ようこそ。ゆっ
    くり楽しんでいってね」と、言葉をかけながら歩むその姿は、ここに咲くお花の優しさそのもののよ
    うでした。60 歳ごろにご主人と死別され、以来全く元気を無くされていたのだそうですが、「元気
    で、明るいおばあさんが好きだった」という生前のご主人や、周りの人の事を娘さんから聞かされ、
    これでは皆さんに申し訳ないと一念発起、広い土地をお花畑の観光庭園として解放され、様々なお
    花と共に生きてこられたという 30 年という長い歴史があったのです。そして翌年か、翌年翌年にお
    ばあさんはこのお花畑に包まれて亡くなられていたそうです。
    限られた人生を自分の為だけでなく、誰かのために、何かのために、いのちを燃やしてこられた
    おばあさんのように生きたいものだと、体たらくに生きる自分に言い聞かせたことでした。


     

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